※小説のネタバレを含みますので、作品を読んだ後にご覧になることを推奨します。
〈渡り鳥〉の世界
〈渡り鳥〉の世界では大地全体を“界”と呼び、天にある大地を“天界”、地にある大地を“地界”と呼ぶ。
天界には主となる二大神を中心に、八柱の神が存在している。それぞれ自然を司り、この物語にも出てくる八神の一柱、天空神ロスト=フィアは空を司る神。
地界には神以外の生き物(人間、動物...etc)が存在している。
有翼人の民の里
地界に住まう、翼を持った民が暮らしている里。見渡す限り緑が広がる草原の中央にある里……その場所は所在不明で、民の話だと深い森の先にあるらしい。
歩いていくのは無謀に近い行動だが、彼らは翼を持っているので空から里と外を行き来している。
自然を愛している彼らは自然をありのままの姿で残し、白い煉瓦で家や建物を造った。
里では、朝、昼、夕に二回づつ鐘の音を鳴らす習慣があり、また、月に何回かある集会では、三回鐘を鳴らすという習慣がある。これは時刻を報せる為で、鐘は族長の家の敷地内にある。
楽器
〈渡り鳥〉の民は、皆一人ひとり自分の楽器を持っている。管楽器や弦楽器が大半を占めている。ただし、族長となるものは例外で、族長になる前に自分のものが一つ、族長専用のオカリナが一つと、計二つある。
この物語に出てくる中で判明しているのは、ポエは竪琴(ハープ)、クロスはオカリナを所持。
因みに、裏話設定として……族長専用のオカリナは二つあり、一つは代々受け継がれる、所謂「形式上」のオカリナ。もう一つはその族長に見合った、実際に「使われる」オカリナ。「形式上」のオカリナは息を吹き込んでも音は出ません……「飾り」ですから。
〈渡り鳥〉の唄
〈渡り鳥〉は言霊を唄うことにより、その内に秘めたる力を発揮する。
自らの想いを旋律にのせて言葉にし、それを言霊として口に出して唄い、その声が力となる。
因みにボイスドラマではロスト=フィア神が言葉を創りましたが、あれはただの気まぐれであり、いつもは各々が創ります。
物語の時系列
- 前日譚:名も無き有翼人が暮らす里で
- 〈混ざり仔〉
〈旅立ちの唄〉
そして旅立ちの朝 - 本編:飛び立った〈渡り鳥〉たち
- 〈哀愁の唄〉
天堕ちる唄姫の祈り
〈飛翔の唄〉
〈静穏の唄〉
〈冬鳥の唄〉
憂いの老鳥と玉箒
郷愁の彼方 - 後日譚:鳥の行方、歩き出した旅路
- ――